ビセンテ・アリアス 1896 クラシック・ギター

ビセンテ・アリアス1896年製クラシック・ギター - 驚くほど豊かな響きと優れた演奏性を備えた、とても魅力的な楽器。.

アントニオ・デ・トーレスとともに、ビセンテ・アリアス（1833-1914）はスペインギター製作のパイオニアの一人である。彼の作品は、19世紀から20世紀にかけてのギターの発展にとって、紛れもなく中心的な重要性を持っている。彼のギターに施されたインレイ細工の精巧さ、その構造の多様性と現代性、そしてその驚くべき音質は、このギター製作者を19世紀のスペインギター史における最も重要なギタリストの一人であることを疑う余地のないものにしている。.

ビセンテ・アリアスは、マドリッド南部のシウダ・レアルに生まれた。アントニオ・デ・トーレスと同様、家具職人として出発し、独学でギター製作を学んだ。おそらく1860年頃からギターの製作を始め、ブエノスアイレス、マドリッド、ブリュッセル、バルセロナなど、世界各地で数々の名誉ある賞を受賞した。フランシスコ・タレガなどの有名なギタリストや何人かの弟子が彼のギターを弾いている。.

このビセンテ・アリアス1896年製クラシック・ギターは、ビセンテ・アリアスによってハンドメイドされた、傑出した非常に美しいサウンドのギターである。アリアスが試みたプランティージャやブレーシング・システム（装飾の度合い）はギターによってかなり異なるが、一貫して美しい音質を生み出すという評判が、彼の不朽の遺産の理由であろう。このギターはその好例であり、音質はまさに絶品である。各音は倍音豊かでありながら、各音間の分離と明瞭さはほとんど信じられないレベルを保っている。その超軽量構造により、トーン・プロダクションは非常にのびやかで、膨大なトーン・モジュレーションとダイナミクスを備えている。また、このギターにはとてつもないパワーがあり、古いギターはあまり音が出ないという噂をすぐに払拭してくれる！マキシミアーノ・フォンティベロスの手により、ボディーのいくつかのひび割れが修復されている。.
スプルース・トップ、ローズウッド・バック＆サイドのビセンテ・アリアス1896年製クラシック・ギター。スケール長は640mm、ナット幅は50mm。.

全体として、これは過去150年の偉大な歴史的ルシアーの規範の中で最も色彩豊かなルシアーの1人による、表現力豊かで印象的な楽器である。.

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